農林水産省では様々な方法で食育推進に取り組んでいますが、その一環として特に力を入れているのはこの推進に対する学校での取り組みです。学校での食育を考える場は、なんと言っても給食やお弁当です。子どもたちにとって身近な給食やお弁当などを通した学習による食育の推進は、興味を持たせると同時に共感を与えますから、それだけ効果も大きくなります。たとえば給食材料を地元の農家の協力を得て調達して「地産地消」の意味を理解させたり、また食料自給率の問題を考えさせたりすることもできます。それに地域の食文化を学ぶ良い機会にもなります。【小学校での具体的な食育への取り組み】東京の一部の小学校では子どもたちに食育を理解させるために、次のような具体策をとっています。<子どもたち一人一人が自分の畑を持つ>すべての学年の生徒が「土つくり」からスタートして、季節によって異なる野菜を栽培しています。<一流プロから技術や知識を直接学ぶ>無農薬野菜の栽培方法など、野菜作りの方法についてはプロから直接指導を受けています。<「食育年間学習計画」による授業の実施>各学年ごとに年間の「食育学習計画」がつくられ、計画に基づいて、しっかりとした授業が行われています。<保護者と一緒に学ぶ、”食育バランスガイド”>ある小学校では子どもと父兄を対象にして、「女子栄養大学」から招いた講師により、食育に関する様々テーマについて分かりやすく解説する講習会を開いています。講習会のテーマのひとつには食事バランスの上から”何をどれだけ食べればいいか”というものもありました。